5/19/2012

最近見た映画・DVD "Jiro Dreams of Sushi"他

Films:

Jiro Dreams of Sushi




領事館から先着40組に無料でこの映画に招待してくれるというニュースレターが来たので応募し、先日見に行ってきました。


銀座の地下にある全10席という小さな寿司屋にもかかわらず4年連続でミシュランの三ツ星を獲得し、今では世界的に有名な「すきやばし次郎」。85歳にして現役の寿司職人である小野二郎とその息子達を描いたドキュメンタリー。


二郎さんの手にかかると寿司作りがアートの領域にまで達しているように思えてくる。一流の職人の心意気が伝わって、見ていて気分の良い映画。寿司職人だけでなく、映画にでてくるマグロやお米の卸売業者達の職人根性もすごいなと思う。いわゆる労働者階級である職人がこれだけ誇りを持って仕事をし、世間から認められるというのは日本特有だろうし、それだからこそ日本の文化は奥深く、おもしろいのだと思う。

 

The Lady



リュックベッソン監督がアウンサン・スーチーの半生を描いた映画。


恥ずかしながらアウンサン・スーチーについてはテレビのヘッドラインニュースで見る以上のことを知らなかった私。なので、この映画で彼女について色々と知ることができました。ビルマの民主化運動よりも彼女のイギリス人の夫・家族との関係の方に重きが置かれていて、多分にメロドラマチックだけれど、ついつい熱を入れて見てしまいました。アウンサン・スーチーを演じるミシェル・ヨーが、本当のアウンサン・スーチーに見えてしまうほどはまり役でした。


 

The Best Exotic Marigold Hotel

暇つぶしに買った中谷美紀の「インド旅行記1北インド編」を読んでから、インドに興味深々になった私。あまり中身のない映画とうことは分かっていたけれど、インドの雰囲気を味わいたくて見てみました。全体的にまとまりがない映画で、唐突な場面も多いけれど、娯楽映画として見れば楽しめる映画です。


 

A Separation



ベルリン映画祭の金熊賞・女優賞・男優賞を獲得したイラン映画。初めから終わりまで張りつめたシーンが続き、見てて非常に疲れる映画だけれど、イランの内情、宗教、階級、家庭問題が複雑にからみあい巧みにストーリーが展開されてとにかく引き込まれる。完成度の高い作品。

 

DVDs:

Lemon Tree




パレスチニア自治区に住む未亡人サルマは、隣に引っ越してきたイスラエルの国防長官一家の安全のために父から受け継いだレモン果樹園がつぶされそうになるのを必死に守ろうとする。多くの人から見ればたかがレモン果樹園。しかし彼女にとっては賠償金では代えられない思い出のつまった果樹園。弁護士に相談し、最終的にはイスラエル政府に対して裁判をはじめる。凛としたサルマが黙々と体制と戦う様子が印象的。サルマを演じた女優さんの魅力が全面に出た秀作。

 

Flavour of Green Tea Over Rice (お茶漬けの味)

またまた小津監督の映画を図書館から借りてみました。そして案の定、途中停まってしまって若干とばして見たのですが、見れば見るほど小津作品にはまっていく気がします。ありきたりの人間ドラマなのに、ユーモアと温かさがあって、最後にあー見て良かったといつも思わせてくれます。